獣医師・獣医学生向け講演

▶タイムスケジュール:第一日目
▶タイムスケジュール:第二日目
▶参加費と参加のお申し込み


【第一日目】

10:00-11:00
病院見学(第一班)

11:00-12:00
病院見学(第二班)

12:30-13:10
開会式

13:10-13:50
基調講演1|中国代表
「緬羊の肺腺腫病の診断と中獣医薬による治療」
講師:王貴波

【講演の内容】
羊の肺腺腫病(Ovine pulmonary adenomatosis, OPA)は、羊の逆転写ウイルスによって引き起こされる慢性伝染性の気管支肺胞癌です。現在、有効な西洋薬や接種可能なワクチンがないため、発病した羊の牧場に深刻な経済的損失をもたらしています。甘粛省の宁县にあるある牧場の羊が咳や鼻水などの症状を示し、抗生物質を用いて治療を行いましたが、病状が改善されず、死亡に至りました。臨床症状、解剖所見、および病原体検査に基づき、羊の肺腺腫ウイルス病と診断されました。中獣医の弁証施治の理論に基づき、風寒束肺、脾肺気虚の症状と診断し、荊芥、防風、桂枝、甘草などを用いて羊群を治療しました。投薬後、羊群の死亡率は日に日に減少し、投薬を中止した1週間以内に生存している羊は再び咳や喘鳴を起こすことはありませんでした。この結果は、この複方が本病を効果的に制御できることを示しており、羊の肺腺腫病の診断と予防に参考となる方法を提供します。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:王貴波(おう・きは)
中国農業科学院蘭州畜牧と獣薬研究所の副研究員。主に中獣医学の研究を行っています。安徽農業大学の専門学位修士研究生の指導教員を兼任し、中国獣医協会中獣医分会の副事務局長、甘粛省初の省レベルの科学技術特派員、中国民族医薬学会方薬量効果研究分会の常務理事、中国畜牧獣医学会中獣医分会の理事、アジア伝統獣医学会の理事、甘粛省生理学会の理事、中国酪農業協会牛育種専門委員会の委員、甘粛省の動物抗菌薬減量化相談専門家、教育部学位論文審査専門家、CNKI審査専門家システム審査専門家、農業農村標準技術審査専門家などを務めています。これまでに、国家および省部級の各種課題を13件主催し、30を超える論文を発表し、科学技術賞を6件受賞し、主編として5冊の著作とビデオを出版し、副主編として4冊を出版し、10冊を共同執筆しました。国家新獣薬証書を3件取得し、発明特許を4件、実用新案特許とソフトウェア著作権を12件取得しました。中獣医国家標準を2件取得し、その中の『中獣医基本用語』は中国初の中獣用語標準です。これまでに4回、発展途上国中獣医学技術国際研修班の鍼灸実技の内容を主に講義し、韓国、タイ、中国台湾、中国香港などの地域で国際学術交流を行っています。

13:50-14:20
一般講演1|台湾代表
講師:鄭廸獻 Ti Hsieng Cheng

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:鄭廸獻(マイク)
**現職**:
– **中盟動物病院**:獣医師
– **アメリカChi大学台湾分校**:中獣医針灸認定講座講師
– **犬リハビリ獣医師認定講座講師**
– **アジア大学**:中獣医針灸学、リハビリ医学および食療の兼任講師

**専門資格**:
– **Chi University CCRV**(Certified Canine Rehabilitation Veterinary):犬リハビリ獣医師認定
– **Chi University CVCH**(Certified Veterinary Chinese Herbalist):中草薬学認定
– **Chi University CVTP**(Certified Veterinary Tui-Na Practitioner):中獣医推拿師認定
– **Chi University CVA**(Certified Veterinary Acupuncturist):中獣医針灸師認定

**学歴**:
– **アメリカChi大学**:中獣医学修士(在学中)
– **国立嘉義大学**:獣医学系学士
– **カナダ西門フィ沙大学**:中英翻訳・通訳専攻(学士後)
– **カナダバンクーバーアイランド大学**:工商管理学士

**経歴および業績**:
– **2024年**: WSAVA(世界小動物獣医師協会)「犬猫の免疫介在性疾患に対する統合アプローチ」発表
– **2024年**: 中華伝統獣医学会 理事長
– **2024年**: 彰化県中台湾臨床獣医師読書会「犬認知機能障害と中獣医学」発表者
– **2024年**: 中華伝統獣医学会2024年第一回中獣医臨床研討会「小動物筋膜筋痛点と推拿マッサージの応用」発表者
– **2023年**: 第二十五回世界中獣医大会「コンパニオンアニマルの頸部痺症と椎間板ヘルニアの統合医療」発表者
– **2023年**: 台湾中獣医薬学会「関節鍼灸初級」講師
– **2023年**: 台南市臨床獣医師医学会「犬認知機能障害と中獣医学」発表者
– **2023年**: 第51回フィリピン獣医協会科学フォーラム「中獣医学による小動物診療」発表者
– **2023年**: 台湾労働部の人材投資計画に基づく「特定ペットの運動前後の保健とケア」講師
– **2021年**: 第八回フォルモサ獣医師年会「頸部痺症の治療と症例シェア」講師
– **2021年**: 中華伝統獣医学会 臨床サービス賞受賞
– **2021年**: 第九回中獣医学第二回春季研討会「犬猫の食療と皮膚健康」講師
– **2020年**: 日台合同中獣医学秋季研討会「犬猫のアトピー性皮膚炎の中獣医診療」講師
– **2020年**: 台北市獣医師公会継続教育研討会「小動物総合医療における中獣医療の重要性」講師
– **2020年**: 日台合同中獣医学春季研討会「犬骨関節炎の総合医学治療と疼痛管理」講師
– **2019-2020年**: 国立嘉義大学 中獣医学講師
– **2018年**: 新北市動物保護防疫処「小動物の長期介護とホスピスケアおよび推拿マッサージ」講師
– **2017年**: 海洋科技大学時尚系「ペットSPAとマッサージ」講師
– **2016年**: 第六回アジア伝統獣医学会年会(北京)同時通訳者
– **2014年**: 第十六回世界中獣医大会(台湾)通訳・翻訳者

鄭廸獻(マイク)先生は、犬のリハビリおよび中獣医学の分野で幅広い知識と経験を持ち、台湾をはじめとするアジア地域で活躍する獣医師です。講師としても多くの教育機関で活動し、獣医療の発展に寄与しています。


14:20-14:50
一般講演2|日本代表
「続・四診と雑談を未病先防につなげる」
~飼い主との雑談からヒントを得たペット用中薬サプリの新たな使い方の考察~
講師:新宮恵理子

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

【講演の内容】
中医学診療で行われる『四診』のうち、特に飼い主への『問診』は物言わぬペットの治療においては重要なパートを占めます。今回、問診では十分に聞き取りができていなかった犬の『いびき』について、飼い主との雑談を通じてペット用中薬サプリの思いがけない効果を知り、新たな使い方について考察する機会を得ました。日本ペット中医学研究会2023年症例発表大会での講演内容を改訂し、この度発表させていただきます。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:新宮恵理子
1978年埼玉県生まれ。2003年北里大学獣医学部卒業後、西洋医学をメインとした動物診療に従事し、2020年に中医学と出会う。2022年より、カウンセリング重視の中医学診療のみを行うFluffyどうぶつ診療室を運営

15:10-16:10
基調講演2|台湾代表「耳眩暈」
講師:鄭漢文 Han Wen Cheng

【講義の内容】
この講演では、中医学のさまざまな観点から、古代から現代に至るまで耳眩暈(じけんうん)の原因と病理メカニズムを解説します。異なる診断方法を用いることで、ペットの全体的な治療を目指し、その苦痛を軽減する方法を探ります。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:鄭漢文
**経歴**:
– 台湾 新北市 永和 中盟動物病院 院長
– アメリカChi University 兼任講師
– 中国医薬大学 中獣医学修士課程 兼任教授
– 嘉義大学、屏東科技大学、アジア大学、台湾大学 獣医学部 中獣医学課程 兼任講師
– アメリカ フロリダ大学 獣医学部 小動物臨床研修
– アメリカChi University 獣医鍼灸学進階課程修了
– 国際獣医学アカデミー 小動物眼科学全課程修了
– 国際獣医学アカデミー 小動物神経内科学課程修了
– アメリカChi University 小動物神経学進階統合療法課程修了
– 小動物疼痛管理における統合獣医学の応用課程修了

**主要な役職**:
– 2019-2025年:第1回アジア太平洋中獣医学会 (APA-TCVM) 会長
– 第6回・第7回 中華伝統獣医学会 理事長
– 第6回 アジア伝統獣医学会 会長
– 世界中獣医学会 理事
– Chi University認定獣医鍼灸師 (CVA)、中草薬師 (CVCH)、推拿師 (CVTP)、食療師 (CVFT)、中獣医師 (CTCVMP)、中獣医長期ケア療護師 (CTPEP)
– Integrative Veterinary Medical Institute 認定動物整復師 (CVMMP)、犬復健師(CCRV)
– アメリカ テネシー大学 犬復健師 (CCRP) 認証課程修了

**受賞歴**:
– 1996年:嘉義農業専科学校 畜牧獣医科友会 優秀校友
– 1999年:第27回 台湾獣医師節 優秀獣医貢献賞
– 2004年:台湾小動物臨床研究会 優秀研究賞
– 2010年:中華伝統獣医学会 臨床サービス賞
– 2012年:第5回 国際薬王孫思邈医学フォーラム 中獣医十大精英賞
– 2012年:中華伝統獣医学会 伏羲貢献賞
– 2013年:第15回 国際中獣医学会 優秀論文賞
– 2014年:第16回 国際中獣医学会 優秀講演賞
– 2014年:世界中獣医学会 優秀中獣医リーダー賞
– 2015年:世界中獣医学会 優秀業績賞
– 2016年:アメリカ中獣医学会および世界中獣医学会 最高栄誉 馬師皇賞
– 2019年:世界中獣医学会 優秀業績賞
– 2021年:良医健康網「台湾百大ペット医師」選出
– 2023年:世界中獣医学会 優秀業績賞

**その他**:
– アメリカChi University 台湾地区代理人

鄭漢文氏は、台湾の中獣医学および小動物医学の分野で多くの業績を上げており、国際的にも広く知られています。彼の豊富な経験と深い知識は、動物医療における中医学の重要性を広めるために貢献しています。

16:10-17:10
一般講演3|日本代表
「犬膀胱がんオルガノイドおよび猫乳腺がんオルガノイドを用いたチャガ・田七人参含有漢方サプリメント(西伯利亜)の抗腫瘍作用の検討」
~漢方の抗腫瘍作用を3次元培養細胞を用いて研究する~

講師:篠原祐太

【講演の内容】
オルガノイドは、自己増殖に富む細胞をディッシュ上で3次元的に培養することができ、遺伝的特徴や自己複製能、組織学的特徴などを元の組織に近い形で再現することができる。本研究では、獣医臨床において治療に苦慮する場合が多い腫瘍の中で、犬膀胱がんと猫乳腺がんのオルガノイドを用い、複数の漢方薬、漢方サプリメントおよび生薬エキスの抗腫瘍作用とそのメカニズムについて検討した。その中で、チャガ・田七人参含有漢方サプリメント(西伯利亜)は、オルガノイドに対する抗腫瘍作用を発揮し、現在の治療を補完する有益な漢方サプリメントとなりえることが示唆された。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:篠原祐太
獣医師、獣医学博士。イスクラ産業株式会社ペット事業部研究開発担当。
1988年茨城県生まれ。
東京農工大学農学部獣医学科卒業後、イスクラ産業株式会社へ入社。ペット事業部にて、ペット用漢方サプリメントを中心に研究開発を担当。
イスクラ産業に勤めつつ、岐阜大学大学院連合獣医学研究科へ入学。『イヌへの臨床応用を目指した十全大補湯の薬理作用に関する研究』のテーマで博士号取得。
現在も、獣医大学との共同研究等を担当し、ペットの漢方についての研究開発業務に従事している。

17:10-17:40
一般講演4|中国代表
「犬猫の脈診の実践」

講師:胡宇声

【講演の内容】
現在のペット臨床において、腫瘍、複雑な併発症、耐性菌感染などの課題に直面している。これらは治療の難易度を増すだけでなく、ペットの飼い主がより高い生活の質を求めるよう促している。中獣医学において、症状の多様性と中西医併用療法の利用に対応するためには、より正確な診断方法が必要である。
全体的な視点から見ると、「気血」は生命の基本的な物質として、その運行状態が症状の背後にある本質を理解する鍵となる。脈診は古代からの技術であり、気血の状態を直接観察することで、症状の背後にある原因を明らかにすることができる。
振荡中医脈法は、伝統的な脈象を単因化し、規範化することで、脈と薬/穴位の対応関係を確立し、診断の効率と治療の効果を向上させることができる。私自身もこの振荡中医脈法を犬猫の臨床に応用し、より効率的な診断と治療を実現することができた。今回の報告を通じて、脈診の神秘を解き明かし、聴衆に学びと実践への自信をもたらしたいと考えている。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:胡宇声
胡宇声博士は、中国農業大学動物医学院の副教授であり、中国農業大学教学動物病院の外来診療部主任、中獣医学の専門科責任者を務めている。また、中国獣医協会中獣医(小動物)専門委員会の副主任委員、中国畜牧獣医学会中獣医学分会の理事、そして世界中医薬学会連合会脈象研究専門委員会の理事でもある。

**一言メッセージ**
「中獣医が小動物臨床でますます広く活用されることを願っています!」

17:40 
終了アナウンス

18:00-20:00
ウェルカムパーティー

第一日目の11月16日(土)の18時より、麻布大学「カフェテリアさくら」にてウェルカムパーティーを開催いたします。
たくさんの先生方との交流ができる場となると思いますのでふるってご参加下さい。

【第二日目】

9:00-09:30
一般講演5|台湾代表「結構治療の紹介」
講師:謝旻莉 Min Li Hsieh

【講義の内容】
– 構造治療の基本概念を紹介し、症例を短くシェアします。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:謝旻莉
**学歴**:
– 1999年:国立中興大学 農学部 獣医学系 学士
– 2001年:中興大学 獣医学研究科 微生物学専攻 修士

**専門資格**:
– 1999年:台湾国家獣医師試験合格
– 2003年:アメリカ認定犬訓練師・犬行動矯正師(National K-9 School for Dog Trainers, National K-9, Inc, Columbus, Ohio, USA)
– 2013年:アメリカ認定小動物鍼灸師(Chi Institute of Traditional Chinese Veterinary Medicine, Reddick, Florida, USA)
– 2016年:台湾推拿整復協会主催の経穴推拿班課程修了
– 2017年:中華伝統獣医学会主催「Synergism of Acupuncture and Chiropractic」課程修了
– 2018年:アメリカ自然医学協会認定整脊師(Chiropractic Care Professional, USANMA)
– 2019年:台湾推拿整復協会主催の整復推拿高級進階専門班課程修了
– 2020年:TMSA台湾動作專家協会主催の臨床進階筋力学(Clinical Advanced Kinesiology)課程修了
– 2022年:林両傳医師の構造治療手法班課程修了
– 2023年:林両傳医師の構造治療連線班課程修了
– 2023年:林両傳医師の構造治療針法班課程修了

**経歴および業績**:
– 2006年:中華民国小動物臨床研究会 臨床卓越賞受賞
– 2009年:中華民国小動物臨床研究会 卓越貢献賞受賞
– 2012年:中華伝統獣医学会 第6期理事就任
– 2013年:中華伝統獣医学会 臨床サービス賞受賞
– 2013年:中華伝統獣医学会 中獣医研修班講師担当
– 2013年:Certified Veterinary Acupuncturist(国際認定獣医鍼灸師)資格取得
– 2014年:第16回国際伝統中獣医学年会 講師担当、Outstanding Speaker Award受賞
– 2015年:中華伝統獣医学会 第7期秘書長就任
– 2016年:第6回アジア伝統獣医学術研討会(6th ASTVM Conference)講師担当
– 2016年:第7期アジア伝統獣医学会 理事就任
– 2016年:第18回国際伝統中獣医学年会(18th International TCVM Annual Conference)講師担当
– 2017年:第45回獣医師節記念大会 獣医師国際研討会 講師担当
– 2018年:中華伝統獣医学会 第8期理事就任
– 2021年:中華伝統獣医学会 第9期秘書長就任
– 2022年:第8回福爾摩沙獣医師年会 講師担当
– 2023年:中華伝統獣医学会 臨床伏羲賞受賞
– 2023年:第2回アジア中獣医年会(APA-TCVM)講師担当
– 2023年:第25回世界中獣医年会(The 25th Annual International Conference on TCVM)講師担当、Excellent Speaker Award受賞
– 2023年:中獣医台日研討会 講師担当

**公開された国内外の講演および投稿**:
– 2010年:「中医治療中枢神経性疾病の症例報告」、中華伝統獣医学会会刊 第14巻第2期
– 2012年:「BARF臨床ケースシェア—異位性皮膚炎」、中華伝統獣医学会101年中獣医研討会
– 2013年:「小動物皮膚病の食療」、中華伝統獣医学会中獣医研討会
– 2014年:「2つの急性発熱の症例における血針療法」、第16回国際伝統中獣医学年会

**著書**:
– 「幼犬教養事典」(晨星出版社、2005年4月出版)
– 「狗狗健康鮮食餐」(木馬文化出版社、2015年8月出版)

9:30-10:00
一般講演6|中国代表
「犬の経絡・腧穴モデル機能の紹介」

講師:姜代勲

【講義の内容】
1. 授業と実習のギャップを埋める*この模型は、「小動物鍼灸学」の理論授業と実習の間の差を埋めるために設計されており、学生が知識をより深く理解し、習得するのに役立ちます。
2. **携帯性**:犬の腧穴定位模型は小型で持ち運びが容易なため、獣医などの専門家がいつでも学習できるようになっています。
3. **経絡の展示**:この模型は、犬の体表における十四経脈の循行経路を示し、学生が経絡の走行と分布を直感的に理解できるようにします。
4. **スマートな音声と光の応答**:模型には、正確な穴位に針を刺した際に音声と光でフィードバックを行う機能があり、学生が針刺しの正確さを確認するのに役立ちます。
5. **針刺し操作の練習**:針灸銅犬の体表には約700の穴があり、学生が穴に針を刺して腧穴の位置を探り、針刺しの技術を練習することができます。
6. **具体的な教育**:この模型は抽象的な経絡腧穴の知識を具体的かつ可視化し、教師の説明を補助することで、学生がより理解しやすく、記憶しやすくなります。
7. **心理的負担の軽減**:模型での練習により、学生は動物の経絡腧穴に不慣れなために実際の操作で生じる心理的負担を減らし、学習効果と自信を高めることができます。
総じて、犬の経絡腧穴模型は、獣医や中獣医の実験教育にとって実用的で効果的なツールであり、小動物鍼灸学教育の具体化と現代化を促進します。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:姜代勲(ジャン・ダイシュン)
上級獣医師、獣医学博士。1978年、中国青島生まれ。現在は北京農学院の副教授で、修士課程の研究生指導教員を務めている。主な担当科目は『小動物鍼灸学』、『中獣医学基礎』など。『小動物鍼灸学』の主編であり、鍼灸銅犬や犬のスマート経絡腧穴モデルなどの製作者でもある。アジア伝統獣医学会の副事務局長、中国畜牧獣医学会中獣医学部会の理事も務める。

一言:アジア伝統獣医学会の同僚と共に、「常に徳を行い、教事を学ぶ」ことで、学会の事業をさらなる高みに導いていきたい。

10:10-11:10
基調講演3|中国代表
「猫コロナウイルス性伝染性腹膜炎の中西結合治療の研究」

講師:陳武

【講義の内容】
SARS-CoV-2による新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の大流行は去ったかもしれないが、猫の健康と生命を脅かすコロナウイルスによる猫伝染性腹膜炎(FIP)は合法的で効果的な治療が不足しているため、小動物の臨床に依然として悩まされている。中獣医学は長い歴史を持ち、多くの難病に対して良好な治療効果があり、猫伝腹の治療にも期待されている。
本課題グループは中獣医学と西獣医学の2つの方面から、弁証施治、肝心な受容体、炎症嵐、ネット薬理、復陽防犯などの研究を通じて猫FIP病の予防と治療のボトルネックを突破し、臨床に参考するとなるよう期する。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:陳武
教授、博士、獣医師。1966年中国西安生まれ、青海省獣医学校卒業、1999年中国農業大学と日本麻布大学共同育成博士課程を終了、北京農学部に講師就任。
2001年に中国伝統獣医学国際訓練研究センターを設立し、2014年に中国傑出獣医学賞を受賞した。
現在、中国獣医協会常務理事、獣医薬局方委員会中獣医薬と臨床委員会主任委員、アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会事務総長などを兼任している。

11:20-12:20
基調講演4|台湾代表
「目は魂の窓であり、動物の’神’の象徴である」

講師:林祥坦 Hsiang Tan Lin

【講義の内容】
「目は魂の窓であり、動物の’神’の象徴である」というテーマに焦点を当てています。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:林祥坦
**資格と役職**:
– 獣医師
– 皮皮動物病院 院長
– 中華伝統獣医学会 理事長
– 国際Chi University 認定獣医針灸師
– 国際Chi University 認定獣医推拿課程修了

**学歴**:
– 中興大学 獣医学学士

**経歴**:
– 2010年: 中華伝統獣医学会 中獣医研修班 修了
– 2010年: 中国農業科学研究院 主催 第1回国際中獣医学シンポジウム & アメリカ Chi Institute 第12回年次会議 参加
– 2011年: アメリカ Chi Institute 第13回年次会議 参加
– 2012年: 中華伝統獣医学会から臨床サービス賞 受賞
– 2012年: 中華伝統獣医学会 理事就任
– 2012年: アメリカ Chi Institute 第14回年次会議 参加
– 2013年: 中華伝統獣医学会 中獣医研修班 講師担当
– 2014年: Certified Veterinary Acupuncturist(国際認定獣医針灸師)資格取得
– 2014年: 第6回アジア伝統獣医学会 常務理事就任
– 2014年: 第16回国際伝統中獣医学年次会議 講師担当
– 2014年: Outstanding Speaker Award 受賞(第16回年次会議)
– 2014年: 国立屏東科技大学 獣医学系 中獣医学講師就任
– 2014年~2024年: 国際針灸認定課程 実技講師および講師担当
– 2015年: 中華伝統獣医学会 常務理事就任
– 2016年: 国際獣医学生連盟 中草薬講師担当
– 2016年: 国際中獣医針灸認定班(広州班)実技教師
– 2016年: 第6回アジア伝統獣医科学術会議 講師担当、Outstanding Speaker Award 受賞
– 2016年: 第7回アジア伝統獣医学会 常務理事就任
– 2016年: 第18回国際伝統中獣医学年次会議 講師担当、Excellent Speaker Award 受賞
– 2016年: アジア大学 獣医学系 中獣医学課程 専門講師就任(連続3年)
– 2017年: Companion Animal Care International Organization 寵物中草薬課程 講師
– 2017年: 第45回獣医師節記念大会 講師
– 2017年: 国際Chi Institute/University 伝統中獣医針灸認定課程 実技講師(連続7年)
– 2017年: Taiwan International Symposium of the World Small Animal Veterinary Association 継続教育 講師
– 2017年: 国際獣医学生会(日本・台湾分会)交流団中獣医講座 講師
– 2018年: 中華伝統獣医学会から伏羲貢献賞 受賞
– 2019年: 第1回アジア太平洋中獣医科学会 講師
– 2019年: 第21回国際伝統中獣医学年次会議 講師
– 2021年: 第9回中華伝統獣医学会 理事長就任
– 2023年: 第2回アジア中獣医学会 講師
– 2023年: 第25回世界中獣医学年次会議 講師
– 2023年: 中興大学 獣医学系 動物医学臨床事例集 中獣医学特集 講師
– 2024年: 世界小動物医学会 (WSAVA) 会議 講師

林祥坦先生は、台湾の伝統獣医学の権威であり、多くの国際的な会議や研修で講師を務め、中獣医の発展に大きく貢献しています。彼の豊富な経験と専門知識は、伝統と現代医学の架け橋として、動物医療の新しい地平を切り開いています。

12:20-12:40
ビデオ

12:50-13:50
ランチョンセミナー
順天堂
講師:詹昆衛

14:20-15:20
基調講演5|日本代表
「災害対策と中医学の関わり」
~未病防災のススメ~
講師:船津敏弘

【講演の内容】
東日本大震災の5倍にも及ぶ人的被害が予想されている東南海地震では、人命救助のために多くの薬剤が必要となるでしょう。そのために動物病院への薬剤供給は長期間激減し、西洋薬だけに依存した診療では病院運営そのものも危うくなってしまいます。さらに先端機器を用いた診断ができなくなり、不本意な仮診断のまま診療を続けなければならないストレスも予想されます。
普段から五感を用いた中医学の知識を深めておけば、中医学的手法によって被災動物のケアを行うことができ、地域獣医療を支えることができます。
今回の講演では、熊本地震の被災動物シェルターにおける中薬活用の症例を通して未病防災のあり方について考えてみたいと思います。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:船津敏弘
獣医師、認定心理士、国際中医師、動物環境科学研究所 所長。
1957年福岡県生まれ。鳥取大学農学部獣医学科卒業後35年間にわたり小動物臨床に従事し、2016年1月より福岡県行橋市で動物環境科学研究所を設立。犬猫の過剰繁殖問題、災害時動物救護対策や、「動物のこころ」についての研究及び講演を行っている。
2013年、災害派遣獣医療チームVMATを日本で初めて福岡県に設立。熊本地震に際しては福岡県獣医師会VMATチームとして救援活動に従事し、現在は大分県九重町で九州災害時動物救援センターの副センター長として被災動物の救護にも当たっている。令和5年度 環境省 動物愛護管理功労者大臣表彰を受賞。

15:50-16:50
基調講演6|日本代表
「循環器の中医学治療」
~僧帽弁閉鎖不全症に対する優しい治療と予防方法~
講師:鯉江洋

【講演の内容】
犬の僧帽弁閉鎖不全症は非常に多くみられる疾患である。一般的には内服薬による治療が選択されるが徐々に病態が進行する場合が多い。治療にあたる獣医師は内科的治療の選択肢がなくなることで、飼い主に新たな提案ができず困惑している場合が多い。人の医学領域ではフランス海岸松樹皮エキスに関して多くの有益な報告が存在する。自然原料を用いた治療は漢方薬などの東洋医学では一般的である。本講演では新たなアプローチとしてこのフランス海外松樹皮エキスを利用した治療法について解説を行う。なお予備実験により「心房性ナトリウム利尿ペプチド降下剤治療薬と予防薬及びその製造法」として特許認証がなされた(特願2024-21170)。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:鯉江洋(こいえ・ひろし)
獣医師, 博士(獣医学)
日本大学生物資源科学部 獣医学科 獣医生理学研究室

昭和39年6月、東京都生まれ。平成2年3月、日本大学農獣医学部獣医学科卒業。同年8月~平成3年9月ドイツ・ミュンヘン大学客員研究員。平成3年より(財)鳥取県動物臨床医学研究所。平成6年日本大学農獣医学部助手、専任講師を経て平成20年4月より准教授、平成27年4月より教授。平成22年度より獣医生理学研究室に所属。

1990年3月 日本大学農獣医学部獣医学科卒業
1990年8月~1991年9月 ドイツ・ミュンヘン大学客員研究員
1991年12月~1994年3月 (財)鳥取県動物臨床医学研究所
1994年4月 日本大学 助手
2002年4月 日本大学 専任講師
2008年4月 日本大学 准教授
2015年4月 日本大学 教授 現在に至る

【学会活動】
日本獣医学会 評議員
日本野生動物医学会 評議員
動物臨床医学会 評議員
神奈川県獣医師会

【著書】
犬と猫のフィジカルアセスメント(緑書房)
臨床家のための犬と猫の心臓病マニュアル(インターズー,東京/エルゼビア・ジャパン)
新・小動物看護用語辞典(インターズー)
犬と猫の心臓病学-臨床研究の最前線(インターズー,東京/エルゼビア・ジャパン)
犬の医学 猫の医学(時事通信社)

【研究分野】
循環器生理ならびに病態に関する研究

17:00-17:30
一般講演7|中国代表
「清熱効果のある中医薬の抗炎症活性成分のスクリーニングに関する新しい戦略と実験」
講師:王魯

【講演の内容】
清熱系中薬は抗炎症活性を持ち、LPS-TLR4シグナル伝達経路に関連する因子の表現に影響を及ぼしますが、どの成分がTLR4/MD-2のLPS認識を阻止するターゲットとなるかは未知です。本研究では、中薬の小分子ライブラリを構築し、TLR4/MD2をターゲットとしたバーチャルスクリーニングを行い、さらに関連実験を進行し、現代薬理学技術を用いて活性成分の作用機序を探究しました。結果から、コンピュータバーチャル・体外臓器・細胞・シグナル伝達スクリーニングの新戦略を確立し、β-香树脂酮などが選択され、LPSとTLR4/MD2の結合を抑制し、TLR4とMD2の二量体形成を破壊し、シグナル伝達を妨げて抗炎症作用を発揮することが示されました。これにより、中薬からTLR4/MD2拮抗剤を発見するための研究基盤が提供され、中薬資源のさらなる開発と利用に向けた研究思考が提供されました。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:王魯
教育部西南薬用生物資源工学研究センター(貴州大学)教授、修士課程の研究生指導教員。1970年7月貴州生まれ、1993年7月に貴州農学院獣医(教師資格)専攻を卒業し、学士号を取得後、そのまま同校で教鞭をとる。その間、2001年に基礎獣医学専攻で修士号を取得し、2007年6月には吉林大学で獣医臨床学(中薬)の博士号を取得。主に中薬薬理学や中(獣)薬学の分野で教育と研究活動を行っている。アジア伝統獣医学会の理事、中国畜牧獣医学会の上級会員を務め、中国畜牧獣医学会中獣医学部の第8期および第9期理事会の理事を歴任。メールアドレス:wanglu7007@163.com。

17:30-18:00
一般講演7|日本代表
気滞のイヌに四逆散を用いた症例
講師:金井修一郎

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

【講義の内容】
消化器症状などを主訴として来院されて、気滞と診断したイヌに四逆散を用いた症例について報告します。
イヌにおいて四逆散の適応となる肝欝気滞の診断のポイント、西洋医学的な血液検査数値の評価について検討いたしました。
肝欝気滞と診断したイヌではAST、ALT、GGT、TGなど肝酵素、脂質代謝に関連する検査値が異常値となる傾向がみられました。
四逆散の投与による一般状態の改善に伴い、これらの検査値も基準値になる傾向が確認されました。

【第八回】アジア伝統獣医学会/アジア中獣医学会日本大会2024|国際中獣医学院日本校

講師:金井修一郎
獣医師、博士(獣医学)、国際中医師、むつあい動物病院院長
1964年横浜市出身、日本大学農獣医学部(現生物資源科学部)獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院に勤務しながら、日本大学動物病院研修医、日本大学大学院研究生を経て、2020年に博士(獣医学)号取得(イヌのホスホフルクトキナーゼ-1の活性調節)。
東洋医学に関しては、日本大学中獣医学講習会(長春農牧大学:1995年)、(フロリダ大学:1997年)に助手として参加して以来、診療に取り入れている。
2023年よりサライjp(小学館)にて、ペットの東洋医学診療に関する取材記事を連載中。
また毎年動物の絵画を制作しており、2022年に猫の油彩画で東京都議会議長賞受賞。
現在は日本ペット中医学研究会常任理事、国際現代美術家協会理事。

18:00-18:30
閉会式

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The 8th Asia Society of Traditional Veterinary Medicine Conference
Asian Traditional Chinese Medicine Conference
アジア伝統獣医学会日本大会2024